小学校の英語教育はどうなる?あなたのその不安、解決します!

2020年から小学校の英語教育が変わり5年生から授業化、3年生から外国語活動という方針になります。

近年、おうち英語やバイリンガル子育てという言葉をよく目にしますが、子供の未来に少しでも役立つ投資をしたいという親の想いが強いことがわかります。

しかし日本の英語教育が変わっても今後10年くらいは先の見えない不安な時代になると考えられます。

本ブログでは、小学校の英語教育やバイリンガル子育て、おうち英語をムダにしないために必要な知識と具体的な対策を提案します。

小学校英語だけでは足りない!その根拠と対策

ある学者の論文を読んでいた際、ネイティブスピーカーの語彙力は小学校入学前で6,000語、大学入学前で40,000語というデータがありました。(ネイティブの大人の平均語彙数は20,000語とのこと)

それに対して日本の2020年以降の英語教育で得られる語彙力は、【外国語教育の抜本的強化のイメージ-文部科学省】によると小学校で600~700語、高校卒業の時点で4,000~5,00

0語レベルということが分かります。

つまり、高校卒業時または大学在学中に留学した場合、英語圏で大学の講義を聞いても理解することはできませんし、ディベート(討論)も幼児レベルでしか話せないということなのです。

筆者の経験でも、初めての半年のオーストラリア留学の際に現地大学の講義を聞いたことがありますが、やはり単語が難しくて分からなかったという記憶がありました。

もちろん、大人になれば適応能力や理解力が子供と比較して高くなるため努力し時間をかけることで理解できない状況から脱することは可能です。

しかし、日本は英語を第二言語として学ぶわけではなく、外国語(国の外の言葉)として学ぶわけなので、英語圏とは圧倒的に環境が異なるのです。

不便に思わずスラスラと英語で話せるようになるためには、語彙力を高める必要があります。

つまり要点は、英語を学ぶではなく英語で学ぶができるかどうか、といったものでしょう。

そこで結論を先に言うと、英語でプログラミングなどを学べるオンライン英会話教室のGlobal Step Academyが最適解だと筆者は思います。

その理由などは次の記事でも書いています。

なぜこのようなオンライン英会話教室をおすすめしたいのかについて、引き続き書いていきます。

小学校英語と10年後の日本|今後10年の小学校英語教育はムダになる可能性あり

冒頭でも書きましたが、「今後10年くらいは先の見えない不安な時代になると考えられる」といいました。

その理由は、2020年度の小学3年生が高校を卒業するのが10年後だからです。

つまり、今回の英語改革の結果が見え始めるのが10年後です。

毎年、小中高の学校で改善が繰り返され少しずつブラシュアップされていったとしても、改革がはじまってすぐの子供たちが狙い通りの英語力を身につけられているかは分かりません。

大学入試のシステムも2019年度に英検やGTECといった外部資格試験を利用する試験を導入しようとして失敗に終わりました。

2020年度のセンター入試ではリスニング100点、リーディング100点という点数でこれまでのリスニング50点、リーディング200点という比率から大きな変更がありました。

これからも変更や中止があるのではないかと、筆者も一人の親として不安を感じています。

小学校では英語を教える教員も大変!

小学校には過去に英語を教えてきた先生がいないため、英語を教える補助教員を採用する学校もあるでしょう。

ALT(外国語指導助手)の先生はもちろん、英会話教室の先生、塾講師などがアシスタントとして導入されることで言語活動を円滑にすすめることができるようになるはずです。

しかし、小中高の先生は教科の指導だけではなく進路指導や生活指導など発達段階に合わせた指導を授業や関わりを通しておこなっています。

教科の指導だけでなく、生徒との教育的なかかわり方を維持しつつ、その中身を補助教員とすり合わせながら授業を進めていくのはとても大変なのではないかと察します。

慣れない教科を教えていかなければなりません。

しかも、中学校から高校へとバトンを繋げ、英語で意思疎通ができる次世代の若者を育てる最初のスタート地点を担当するわけです。

すごく不安ですよね。

それは「小学校での英語教育に反対!」なんて意見が出てきても仕方のないことです。

そもそも、なぜ小学校で英語教育?

日本は世界で見ると「低い英語能力」と判断されている国で、「標準的な英語能力」に位置する韓国には負けています。

※詳しくはEF(Education First)という団体の2018年調査データをご覧ください。

英語ができると年収が上がりやすいということも耳にしますが、筆者の友人でペンシルベニア州・ピッツバーグでエンジニアとして働いていた20代男性も日本のエンジニアの年収がピッツバーグの2分の1、または3分の1くらいだと驚いていました。

情報社会において世界中にある情報を自ら取りに行くことができないことは、非常に不利だということが分かります。

特に島国で、母国語でほとんどが完結してしまう日本において、外国との交流がないまま情報弱者になってしまうことは国の経済にも悪影響を及ぼすはずです。

国はもちろん、日本に生まれた子供たちが豊かになるためには、英語が必要だと考えることは間違いではありません。

小学校英語は授業の教材や内容がネイティブのボリュームと比較して圧倒的に足りなすぎる

冒頭でも述べましたが、日本の英語教育ではネイティブの小学1年生にも及ばない語彙力になってしまいます。

それでいいの?大丈夫なの?と不安になる方も少なくないでしょう。

しかしそれでOKなのです。

正確には、それ以上は難しいのです。

どういうことかと言いますと、世の中には英語を学習する国を分類すると以下のような分類ができます。

  • 母国語が英語のネイティブスピーカー
  • 母国語は他にもあり、第二言語として英語を話すネイティブスピーカー
  • 母国語は他にあり、外国語として英語を話すノンネイティブスピーカー
  • 母国語は他にあり、英語に触れないノンネイティブスピーカー

日本は、外国語として英語を話すノンネイティブスピーカーに分類します。

そして、外国語として英語を学ぶので、利用頻度も低いですよね。

テレビでも英語音声の番組は少ないですし、街中の広告や雑誌でも英語の文字はあまり見ません。

そして、そのような環境でまわりにも英語を話す人が少ないため、圧倒的に「話さないと生活できない」という環境が無いわけです。

高校の学習指導要領にある英語の目標について

学習指導要領という学習内容が書かれた書類には以下のようなことが書かれています。

外国語によるコミュニケーションにおける見方・考え方を働かせ,外国語による聞くこと,読むこと,話
すこと,書くことの言語活動及びこれらを結び付けた統合的な言語活動を通して,情報や考えなどを的確に
理解したり適切に表現したり伝え合ったりするコミュニケーションを図る資質・能力を次のとおり育成する
ことを目指す。
(1)外国語の音声や語彙,表現,文法,言語の働きなどの理解を深めるとともに,これらの知識を,聞く
こと,読むこと,話すこと,書くことによる実際のコミュニケーションにおいて,目的や場面,状況な
どに応じて適切に活用できる技能を身に付けるようにする。
(2)コミュニケーションを行う目的や場面,状況などに応じて,日常的な話題や社会的な話題について,
外国語で情報や考えなどの概要や要点,詳細,話し手や書き手の意図などを的確に理解したり,これら
を活用して適切に表現したり伝え合ったりすることができる力を養う。
(3)外国語の背景にある文化に対する理解を深め,聞き手,読み手,話し手,書き手に配慮しながら,主
体的,自律的に外国語を用いてコミュニケーションを図ろうとする態度を養う。

https://www.mext.go.jp/content/1384661_6_1_3.pdf, 高等学校学習指導要領 p.163, 文部科学省

読んでいてもピンとこないのですが、もっと分かりやすくいうと、2020年以降の新たな外国語教育では、CEFL(セファール)という国際基準をベースに読む、書く、聞く、話す(やりとり・発表)の全5つの領域で英検の準2級~準1級レベルの英語力を身に着けることを目標とするそうです。

参考資料:学習指導要領の改訂等について、文部科学省

小学校英語の必修化を高校の学習指導要領から読み解く

つまり、ここまでの話をまとめると以下のとおり。

  • 第二言語としての英語ではなく、外国語としての英語を身に着ける
  • 目標としては大学・社会に出てから英語を伸ばせるように高校卒業までに素地を固める
  • レベルとしては英検準2級程度(高校中級レベル)に到達させる
  • 高校中級レベルで話したり、読んだり書いたり、聞いたりできる

そのために、小学校から英語に慣れ親しみつつ、簡単なやりとりを展開できるようになろうよというのが小中高を通しての目標のようです。

そして、ポイントとしては外国語として英語を学ぶノンネイティブスピーカーのままでいいということではないでしょうか。

母国語として言語を習得できる年齢は諸説ありますが、6歳ころまでと言われており、その能力も12歳になる頃には完全に消えてしまうと言われているそうです。

今回の学習指導要領の改訂で小学生は3年生から英語の言語活動をするようになりますが、その時点で8~9歳です。

つまり、現状では第二言語として英語を学習させる意向はなく、あくまでも外国語としての英語を学ぶことを前提に学習指導要領が組み立てられていると考えられます。

なので、おうち英語やバイリンガル子育てを頑張っているママパパも、ムリに全てを英語でやりとりにする必要はないと思います。

小学校英語の教科書「We Can!」の中身

そして、小学校の英語で実際に使われる「We Can!」という教科書ですが、中身には日本語による指示も書かれていました。

第二言語として英語を学ぶわけではないので子供たちも、「分からない」と苦しむことは少ないのかもしれません。

ちなみに「We Can!」の表紙は以下のようなものです。

価格も安いので、小学校のお子さんをお持ちのママパパも早めに購入してみてどのような授業が展開されるのかをイメージしてみるといいでしょう。

We Can! 1―新学習指導要領対応小学校外国語活動教材

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小学校の3年4年では言語活動がメインなので英語ゲームをしながら英語に慣れ親しむことを目標としているはずですが、その先に教科として学ぶ英語があるので、教科書を知ることは大事だと思います。

特に私たち親世代は受けたことのない小学校英語の授業なので、本当に未知ですよね。

小学校英語の問題|着地点がまだまだ曖昧である

この記事もはじめは深刻な始まり方をして、途中から「第二言語として英語を学ぶから大丈夫」なんて話に落ち着いています。

筆者が文部科学省の意図を読み込めてないのかもしれません。

しかし、英語教育のビジョンが曖昧で先が見えないという視点も的を当てているはずです。

実際に、英語教育を経済的な効果を期待しての教育投資だと考えた場合、日本としては第二言語として英語を学ぶことも視野に入れるかもしれません。

もしかすると、AIが進化することで使用者の数が多い中国語や英語の習得も不必要になるかもしれません。

現状で言えるのは、英語はまだまだ必要とされる言語で、世界の最先端技術を学ぶために必要な言葉と言えます。

そして、情報弱者になり給与が低いままでそのことにも気付かないで生きていくというリスクを回避する手段としても英語の習得は重要だと考えられます。

子供がどのような道を歩むのか、それは子供自身が決めることですが、選択肢を増やすことは親にしかできません。

ネイティブスピーカーのように英語で何かを学ぶ仕組みを日本で構築するなら、途中でも紹介したGlobal Step Academyをおすすめします。