発音を教えるのは難しそうだと考えがちですが実は無理をしてまで親が教える必要はありません。
現在バイリンガル子育てを2年4ヶ月実践していて、海外留学の経験のある筆者が断言します。
そう主張する理由と、具体的な発音習得のステップについて説明します。
この記事を読めば安心してバイリンガル教育をスタートできます。
赤ちゃんには英語の発音を教えなくていい理由
どうして赤ちゃんに英語の発音を教えなくていいのでしょうか。
そう考える理由は大きく分けて2つありますが、次の通りです。
- 日本人の発音はネイティブとは違う
- わざわざ発音を言語習得から切り分けなくてOK
それぞれについて説明していきます。
日本人の発音はネイティブとは違う
そもそもですが、日本人の英語はネイティブの音声と違います。
例えば、発音記号を見てみると英語には「ア」の音が3種類あります。
「る」でも「l」と「r」の音があります。
そもそも使っている音が異なります。
しかし私たち日本人は英語をついつい日本語の音声をベースに発音してしまいがちで、正しい英語音声を意識せずに単語やフレーズを学習してしまいます。
なので、親が英語を教えると、日本人のカタカナ変換されたネイティブの発音とは程遠い英語を教えてしまう可能性が高くなります。
そのため、発音は教えなくて良いと考えるのです。
わざわざ発音を言語習得から切り分けなくてOK
そもそもですが、赤ちゃん~幼児に対して「発音の練習」なんてことをいちいちする必要はありません。
世間には「フォニックス」という文字と発音に関する学習法が存在しますが、赤ちゃんには不必要だと断言できます。
考えてみてください。
日本で赤ちゃんが母国語を習得する過程で、わざわざ発音の勉強をするでしょうか。
答えはNOですね。
赤ちゃんは聴いた音をそのままマネしながら覚えていきます。
2歳を過ぎるまでは文字も読めませんが、それでも流ちょうに話せるようになります。
なので発音をわざわざ学習しなくても話せるようになるのです。
もちろん、ある程度成長し文字が読めるようになってきたら、文字と発音の間にある規則性を学ぶ時がくるでしょう。
それでも、発音の学習は文字の読めない赤ちゃんには早すぎます。
赤ちゃんが正しい英語の発音を学ぶ方法
それでは、どのようにして正しい英語の発音を覚えるべきなのかという話になりますが、親が発音に自信がなければDVDやCD、インターネット動画を使って耳を育てるのが現実的です。
それぞれの良さを説明していきます。
DVDやCD
DVDやCDのいい点はシリーズものや幼児英語会話教材のものだった場合、関連性があり何度も同じ表現や単語に出会えることです。
また、教育用の教材であれば質が保証されているため、効果にも期待ができます。
どれがいいか、という悩みに時間と労力を割く必要がないため、親のストレスも少なくなります。
何も考えずにすぐ使えるという点で、幼児英語会話教材は本当に先行投資だと言えます。
YouTubeなどのインターネット動画
YouTubeなどの動画サービスではネイティブの方が英語の話し方をレクチャーしている動画や歌遊びの動画もたくさん見ることができます。
様々なチャンネルがあるので膨大な量の英語に触れることができる点がインターネット動画の強みです。
デメリットもあるのですが、そちらは後述します。
ネイティブスピーカーと定期的に話せるならそれがいい
もちろん、ネイティブスピーカーと話せる環境が身近にあれば、その方と話すことで正しい英語の発音を学ぶことが可能です。
しかし、積極的に行動しなければネイティブスピーカーの方と定期的に話す機会を得るのは難しいですね。
余談ですが、言語の違いやうまく伝わらないことでストレスを感じてしまうこともあります。
正しい発音よりも気にすべき注意点
バイリンガル子育てをする際に、環境や教材を用意するだけでは失敗します。
2年4ヶ月のバイリンガル教育の経験から発音に関する注意点をご紹介します。
主な注意点は以下の5つです。
- 耳にインプットされる英語の内容
- インプットする時間(量)
- アウトプットの環境
それぞれについて説明していきます。
耳にインプットされる英語の内容
年齢によってインプットする内容は変わります。
理由は発育の状態で吸収できるものや内容の難しさが異なるからです。
0~2歳は色、形、果物や食べ物、乗り物といった単語や挨拶などの簡単なやりとりを意識します。
4,5歳が見るようなアニメは内容が難しすぎて頭に入っていきません。(もちろん多少は見せてインプットした方がいいとは思いますが)
また、レベルだけでなく質にも注目すべきです。
スラングや汚い言葉が使われている映像や音声は聞かせるべきではありません。
子供は文字が読めない分、耳がよいので一度聞いた言葉をすぐにマネするようになります。
そして、インターネット動画を利用する際には、コンテンツの質が良くても広告が悪影響になることがあります。
露出の多い女性や教育的でない表現・映像を目にするリスクがあります。
インプットする時間(量)
インプットする時間や量は少しでも多くしたいところです。
筆者の家庭では1日に1~2時間の動画タイムを設けていました。
YouTubeであれば60分の動画を1回、DVDを1回見せる感じです。
また、当たり前のように音声や映像が流れていることで耳に残り自然と英語の音声を吸収していました。
結果的に、英語の発音が親よりもキレイな時があり「え!?」と驚く場面を何度も体験しています。
アウトプットの環境
絵本を一緒に読んでいると、親の読み上げをマネして声に出すようになります。
歌やダンスをDVDやCD、インターネット動画を使って再生していると、それらもマネするようになります。
一緒に踊って歌って遊ぶべきです。
2~3歳くらいまでは親子での遊びの中で英語を身につけさせてOKです。
しかし、3歳頃からは積極的にネイティブと話せる環境を探すべきです。
ネイティブとのコミュニケーションの中で更にレベルアップできます。
つまり親は2~3年ほど英語を楽しむ姿勢が必要
2年4ヶ月のバイリンガル教育で赤ちゃんはどのように変化していくのかというと次の通りです。
- 赤ちゃんが単語を話すようになるまで1年半くらい必要
- 単語が文(またはフレーズ)になるのに更に半年から1年が必要
- 話せるようになった後(3歳くらい)の思考したり意味を考えたりするステージが必要
ある程度、会話になるまでに時間が必要です。
英語の発音に苦手意識を持っている親にとって、「3年も続けるのムリだ」と不安に感じるかもしれませんが、完璧を求める必要はありません。
パパママも遊び感覚で毎日少しずつ積み上げていけばよいのです。
筆者の家庭でも、毎日はできていませんでした。
毎日徹底できていないことに後悔することもありましたが、実際のところ毎日バイリンガル教育をしていなくても発音は良くなります。
結論:3年ほど毎日英語に触れる生活が続くので勝手に発音が良くなる
本記事の内容をまとめると、3年も英語に触れていると勝手に発音は良くなります。
そして、幼児英会話(バイリンガル教育)を始めるとそれは何年も続くものになります。
発音の不安や、バイリンガル教育が正しくできているのかという不安は日々感じますが、その点は心配しなくて大丈夫です。
みんな感じていることだけど、継続していたら発音は必ずよくなります。
それから、日本語を習得するときも3年くらいしてやっと話せるようになるのですが、英語も同じで3年くらい必要じゃないですか。
3年間と考えると辛くなりがちだと思いますが、そこまで意識せずに気軽に楽しむべきです。
意識せずに遊び感覚で英語を使っていたら、それだけで上達できますよ。
子供の耳はそれほどスゴイですし、マネ遊びも大好きですから。