「赤ちゃんに英語教育をしても意味がない」と主張する人もいますが、これから赤ちゃんに英語を学ばせようとしている親にとっては不安を抱く内容です。
実は、「意味がない」と考えてしまうのには理由があります。
そして事実としては、赤ちゃんに英語が意味がないなんてことは全くありません。
この記事を読むことで、赤ちゃんが英語に触れるメリットや英語教育の本質を理解できます。
「赤ちゃんに英語は意味ない」は間違いです
見出しの通り、「赤ちゃんに英語は意味ない」という主張は間違いです。
教育学、英語、言語学、心理学を大学・大学院で学び、6ヶ月の海外留学経験があり、現在バイリンガル教育と子育てに奮闘中の筆者が経験から断言します。
例えば、筆者の子供は現在2歳3ヶ月ですが、バイリンガル教育を生後2ヶ月の頃にスタートしました。
現在どのように成長したかについて説明していきます。
2年3ヶ月のバイリンガル教育の成果
筆者の子供は、現在20~30程度の英語の歌を理解していて、いくつかの曲はところどころ歌えるようになりました。
また、「What is this?」や「May I?」といった質問をしたり、「Yes. / No.」で自己主張することもできます。
他にも、アルファベットはほぼ理解していますし、親が聴き取れなかったネイティブの英語を聴き取ることもできるようになりました。
さすがに日本に住んでいて日本語に触れる機会が圧倒的に多いので英語は遅れがちですが、それでも今後さらに成長するだろうという感覚があります。
日本語についてはどうか
幼いころから英語教育をすると母国語が遅れてしまうリスクがあるという話も耳にすることがあります。
しかし、筆者の子供は小児科医に「言語の発達は一般平均よりだいぶ進んでいます」と驚かれました。
これはバイリンガル教育を通して、言語習得のステップを人2倍体験していることが言語発達を早めているのではないかと考えられます。
また、日本語は普段から触れる機会が多いので接続詞を使った長文も作れるくらいになりました。
例えば、「今日は公園にいったね。ママとパパと。滑り台で遊んでたら友達もいっぱいきたね。楽しかったね。」といったようにマシンガントークしてきます。
赤ちゃんの頃から英語を触れていたからこそ
赤ちゃんの頃から英語に触れていたからこそ、日本語も英語も上達してきました。
しかしながら、時に、「大人になってもリスニングは上達できるし、幼少期には母国語をしっかりと学ばせて中身を育てることを優先すべきだ」といういう方もいます。
この主張は間違いではありませんが、だからと言って「赤ちゃんに英語は意味ない」という主張は正しくないと断言できます。
さらにテーマを深堀りしていきます。
「赤ちゃんに英語は意味ない」はあり得ない
そもそもですが、「赤ちゃんに英語は意味ない」という主張自体がフシギです。
英語は言語であり、言語はコミュニケーションのツールです。
英語という学問を教えるのであればそれこそ赤ちゃんにとって不必要だと思いますが、コミュニケーションのツールとしての英語であれば学んで損はありません。
そもそも、子供に母国語である日本語を習得させる際にも「学ぶ」とか「教育する」とか「意味があるない」なんて観念は親の頭の中にはないはずです。
親が当たり前のように使って、意思疎通しながら言葉に触れさせ、少しずつ赤ちゃんが言葉を覚えていきます。
あたりまえのことですが、言語習得は自然におこなわれるものです。
「赤ちゃんに英語は意味ない」と主張する方は、言語を学問のように考えているのではないかと推測します。
日本人は受験英語を主として英語を学んできました。
そのために、言語を学問として見てしまいがちになるのではないでしょうか。
思考力や判断力、知識が伸びなくなるリスク
ちょっと視点を変えてバイリンガル教育のリスクについても触れておこうと思います。
二つの言語を学ぼうとすると本来伸びるはずだった母国語の習得度が下がることで思考力や判断力、知識の面で伸び悩むリスクがあるのではないかという考えもあります。
筆者はこの主張についても懐疑的で、この手の不安は言語を習得することがゴールになってしまっている方が陥りやすいものだと考えています。
言語が発達することで思考力や判断力、知識は間違いなくレベルアップしていきます。
ママパパで「英語を習得させたい」「バイリンガル子育てをしたい」という方は、つい英語を理解できること・使えることに焦点を置きがちです。
しかし、そこには「思考・判断する能力は言語を使って育まれる」という視点が抜けているケースが非常に多いように思います。
赤ちゃんの英語教育に意味があるのかないのかという議論よりも、学んだ言語を使う状況でいかに思考・判断する機会を作るかということを念頭に入れておくべきです。
赤ちゃんの英語教育に必要なこと
日本で生活するうえで、日本語という言語が1つあれば十分かもしれません。
しかし、この記事を読みに来ている方の多くは「将来子供には英語が話せるようになってほしい」「これからの時代は国際的に活動できるようになるべき」といった考えを抱いている方のはずです。
言語を習得すればその先にはコミュニケーションがあります。
英語が習得できれば様々な人とのコミュニケーションの機会やそのやりとりの中で生まれる思考・判断のチャンスが手に入ります。
日本語であれ、英語であれコミュニケーションの機会とその先の成長を得られるチャンスを考えたら意味がないなんてことはないのです。
赤ちゃんの英語教育の先には、言語に慣れ親しんだ後の世界を意識すべきです。
思考力・判断力を身に着けるためには言語習得が必要?
私たちは、英語による思考力・判断力を身に着けるために英語を学ぶと考えがちです。
しかし、実際は逆で「英語を習得した先に高度な思考力・判断力が身に付く」と言えます。
ここでいう、英語の習得とは日常的な会話ができるようになるレベルを指します。
そして日常的な会話に必要な言葉は、ハッキリ言って文法や単語の勉強は必要ありません。
私たち日本人が日本語を覚えるのにも3歳くらいまでの間に文法や単語を何度も勉強するなんて経験はなく、自然と身についています。
3歳までに必要なことは、多くの情報を目や耳から吸収すること(継続する情報収集)、そしてちょっとしたコミュニケーション(必要性)です。
そして、慣れてきて言葉を発するようになってきてからは、次第に論理的思考や判断力を身に着けるべく問いかけや学びが必要になっていきます。
4~5歳で数字の概念や日常生活に関わる常識に触れ、6歳以降で数学や理科、歴史といった学問を英語で学んでいければネイティブのように英語で思考・判断ができる人間に育ちます。
【まとめ】「赤ちゃんに英語は意味ない」は間違い
英語で学問を学んでいくレベルまで到達しようとすると、親が「できるかな」と不安に感じてしまいがちです。
しかし、子供が6歳になるまでには6年もの猶予があります。
「赤ちゃんに英語は意味ない」なんてことはありません。
その6年間、親子で英語によるコミュニケーションや英語を使って学校の勉強のようなものを学ぶことができたら、それだけで大きな財産になると筆者は確信しています。
今後も継続してバイリンガル教育を楽しみます。
今日も読んでいただき、ありがとうございました。