英語習得のために参考書で単語や文法を学習するのはとても大切なことですが、実は他にもかなり効率的な学習方法があります。
実は発音練習を徹底することでリスニング力が上がり結果的に英語力はもちろん英会話のレベルアップも図れます。
日本人が抱えている「洋画の音声が聞き取れない」という悩みがどうして起こるのかについて検証と解決策を提案します。
英語の発音練習でリスニング力を高めるとどうして学習効果がアップするのか
洋画の音声が全く聞き取れないと思っていても、実際に英語字幕にすると「意外と簡単な表現だった」と感じた経験をしたことがある方も多いのではないでしょうか。
これは多くの日本人が陥っている問題で、具体的な解決方法を見つけ切らずに学習を継続しているという現状があります。
英語の発音練習の前に、日本人のリスニング力を再確認してみる
例えば、次のYouTube動画を見て、歌詞を聴いてみてください。
※再生してから本文を読み進めていただくと、筆者の言いたいことがより伝わると思います。
歌詞の最初を聴き取ることができたでしょうか。
聴き取れた人は最後まで聴いてみて聴きとれないところがなかったか確認してみてください。
さて、歌詞の最初を聴き取れなかった人は、次の文を確認してもう一度動画を再生して聴いてみてください。
ほぼ確実に聴きとれるようになります。
「ウォーキング イン ア ジャングル」
「ウィー アー ノット アフレイド」
これだけ確認してもう一度聴いてみるとあら不思議。
聴きとれるようになっていませんか?
これ、皆さんはカタカナの文字で情報を得ましたが、日本人2人で片方がカタカナで書いた内容を発言して、もう片方にもう一度動画を見てもらっても(音声による情報でも)聴き取れるようになります。
どうしてこんなことが起こるのかを考えてみました。
英語の発音練習は大事!しかし実は日本人の思う英語の発音は正しくない
実はネイティブの英語音声と日本人の考える英語音声が明らかに違うために、日本人は洋画のセリフや歌詞が聴き取れない状態になってしまっているのです。
そして、皆さんがカタカナ文字から得た情報によって聴き取れるようになったのは、日本人の抱く英語の感覚というフィルターを通して英語を聴いたからです。
このことから、日本人の持つ英語の発音のイメージとネイティブの実際の発音には差異があることが分かります。
日本人は英単語を読めますが、中学校以降の英語学習で正しい発音に触れる機会が少なく、結果的にリスニング力が身についていないのではないかと考えられます。
ネイティブであれば正しい音声を毎日浴びるほど聴いているわけですが、その中で語と語が並んだ際の繋がる音や消える音などを体得していきます。
正しい発音も実際のコミュニケーションの中で身に着けていくわけです。
対して日本人はとりあえず読めるようになったことで、そのまま発音を意識せずに英語学習を進めてしまうため英語を聴いても上手に聴き取ることができないのです。
英語の発音練習をして正しい音を学びリスニング力を身に着ける必要がある
というわけで、私たち日本人は正しい発音について学び、リスニング力を高める必要性があります。
リスニング力を高めることができればどのようなメリットがあるかというと次の通りです。
- 英語の正しい発音練習をして音声の知識がつく
- きれいな発音ができるようになる
- リスニング力が身に付き聴き取ることができるようになる
- 聴き取れる量が増えるので吸収できる表現や語彙が広がる
- 結果的にアウトプット量も増えて効率よく英会話力がアップする
こんなに可能性が広がるのであればまずは正しい発音について学習すべきだと思ったのではないでしょうか。
英語の発音練習はどうする?英語発音のトレーニング方法とその効果
では、実際にどんな方法で発音練習をすればいいのかという話です。
ネイティブであれば生の英語を生活環境の中で聞くことができるので自然に学んでいけますし、万が一間違った発音をしていても、すぐに周りの人に正してもらえます。
(日本人が母国語を覚える際にも正しくない発音などは親や祖父母、兄姉などが正してくれたはずです。)
一方、中学生以上の日本人が第二言語として英語の音声を習得する場合には二通りの方法があると考えます。
英語の発音練習①ネイティブと同じステップを踏む
英語の発音を習得するのに、ネイティブと同じ環境を作り出して英語の発音を習得していく方法があります。
この場合、幼児向けの英語教材や英語動画を多用して、赤ちゃんのように無言期を過ごし分かった単語だけを発信するようなやり方です。
注意点は、日本語からいったん離れて、日本語で思考しないように心がけることです。
もうこれは座禅や瞑想の域に近いです。
そして、この英語の発音練習は時間がかかります。
幼児が英単語を発するようになるまでに1年半年程度がかかります(日本在住の筆者のバイリンガル教育の経験による)。
大人はより効率的に五感から得た情報を処理できるので、1年程度で大方英語で思考する習慣を身に着けることが可能だと思います。
※筆者は6ヶ月の海外留学で、英語で思考するクセがついて、夢の中でも英語を使う夢を乱すようになったので、早ければ半年もいらないかもしれませんが環境や心境によって個人差があります。
ネイティブと同じステップで英語発音を習得すると、日本語と英語が切り離されて脳内に存在するようになるので「英語を聴いて→脳内で英語から日本語に処理→言いたいことを日本語で考えて→英語に処理→英語で発信」といったようなステップがなくなります。
英語の発音練習②日本語を使って最速効率化で習得
そして母国語を使って論理的に戦略的に学習していく方法もあります。
これはフォニックスや発音に関する学習本を使い徹底して知識を詰め込む方法です。
こちらは初めのうちは辞書で発音記号を調べながら単語を学んでいくなど堅実なやり方だと思います。
また、分からないことができても日本語で調べて日本語で考えながら進めていけるため不安も多くありません。
筆者は我が子の英語の正しい発音習得のためにこちらの方法を採用しています。
子供の英語力が伸びて日常英会話ができるようになってから方法①へ移行して一緒に学んでいく計画です。
こちらは、デメリットとしては日本語による解釈が入ってしまうという点があります。
英語はあくまでも英語なので、日本語(または日本語脳)による解釈を入れてしまうとズレが生じてしまいます。
例えば、よく英語発音の学習本には発音の仕方をカタカナで「アッと短く」のように詳細が書かれていますが、日本語の音声と英語の音声は異なるためあくまでも似ている音による再現にすぎません。
音声学で言えば、音の作り方は口の開け方、喉の使い方、舌の使い方などで違います。
口の使い方が違えば、口の周りの筋肉の発達や顎関節の動き方だって変わってくるので、日本語の音で英語の音を表現するのはナンセンスだと思うわけです。
英語の発音は練習するとどうなる?効果を教えます
結論からいうと、英語ネイティブと同じステップで学習すると発音がすごくよくなります。
これは筆者(大人)ではなく、子供(2歳児)のバイリンガル教育によって発覚したことですが、耳や目から得た情報から学び日本語というフィルターを通さずに得た英語はものすごく美しいです。
具体的に言うと、「Fox」や「Wolf」といった単語は2歳児である我が子の方が筆者よりもきれいでネイティブに近い音になりました(ほかにもそのような単語はいくつもあります)。
また、筆者は日本語で書かれた英語発音の学習本で発音を習得していますが、これも効果はあります。
単語を調べる際に確実に発音記号を見るようになりました。
そして、文を読むときに動詞や名詞を強調して発音して英文に強弱が生まれました。
英語を話す際に、ちょっとだけ語と語を繋げてスムーズに発したり、語と語が繋がって消える音を意識したりできるようになりました。
自分でも、これは大きな成長だと思います。
夏くらいには2冊終えるつもりなので、自分でも成長が楽しみです。
まとめ|英語の発音練習でリスニング力を習得して学習効果を劇的にアップさせる方法!英会話に必須のトレーニングをご紹介!
英会話の習得に欠かせない英語の発音練習ですが、ネイティブのように動画や音楽といった情報から五感を使って習得する方法と、日本語で書かれた英語発音の学習本を使って習得する方法があります。
これからTOEICや英検などの英語に関する資格を取得したいとお考えの方や、ビジネス英語が必要で流ちょうに話せるようにならなければならないという方、そして我が子のバイリンガル教育に向けて英語は苦手だけど勉強していこうと意気込んでいる方に、少しでも参考になれば幸いです。